社員の役割 ── 経営者と料理長へ
序論 ── 社員の仕事は「店を回すこと」ではなくなる
ユースプロジェクトの全貌の4つの打ち手が効いてくると、社員の仕事は大きく変わります。これまでの「一番働く現場のエース」から、「経営を担う者」または「料理長として商品を開発する者」へ。この2つが、これからのアゲルの社員の役割です。
誤解しないでください。現場を離れろという話ではありません。 現場にいる目的が変わる、という話です。自分で作業をこなすために現場に立つのではなく、アルバイトが活躍できる状態を作るために現場に立ちます。

■役割① 経営を担う者
店長・エリアマネージャーとして、店の数字と人に責任を持ちます。仕事の中心は次の4つです。
- 任せる仕組みを作る ── オペレーションをアルバイトに教え、任せ、見守る。「自分がやったほうが早い」を捨てるのがスタートラインです
- 数字で店を見る ── 売上・原価・人件費・一人当たり営業利益。AI金井の予実・シフト・PDCAを使い、感覚ではなくデータで判断する(ミーティングの進め方)
- 人を育て、採る ── 採用・教育・評価・登用(高時給と社員登用)
- エリアを伸ばす ── SNSチームの運営支援、地域でのブランド作り
■役割② 料理長(商品開発)
料理長は「店のシフトを埋める一番腕のいい人」ではありません。商品開発でグループ全体の競争力を作る人です。
- 新メニュー・季節メニューの開発。ただし開発のゴールは試作品ではなく、アルバイトが再現できるレシピに落とし込むところまでです
- セントラルキッチンの活用設計 ── どこまで仕込みを集約し、店では何をするか
- 系列店へのメニュー展開と、味のブレを防ぐ標準化
ユースプロジェクトの弱点である「品質の低下」を跳ね返すのは、この商品開発力です。店の作業をアルバイトに任せられるのは、商品そのものが強いから。 料理長の仕事の重みは、これまで以上に増します。
■人数配置は利益から逆算する
基本の配置は各店舗に社員1人。そして人数配置は社員一人当たりの営業利益が月100万円以上になることを基準にします。
| 考え方 | これまで | これから |
|---|---|---|
| 社員の人数 | 店の忙しさから決める | 一人当たり利益から逆算する |
| 社員の主戦場 | 揚げ場・焼き場・ホール | 経営・教育・商品開発 |
| 評価されること | 現場でどれだけ働けるか | 任せられる仕組みをどれだけ作れたか |
■「自分がいないと店が回らない」は、誇りではなく宿題
かつては、それが一人前の証でした。これからは違います。あなたが1週間店を離れても数字が落ちない店を作れたとき、あなたは次のステージ(新店・エリア・商品開発・経営)へ進みます。
これはリーダーシップの仮面とPDCAシートで学んだ「プレイヤーからリーダーへの転換」を、経営の側から見た姿です。あなたの代わりを作ることが、あなたの昇格の条件であり、30年ビジョン①の全員経営者モデルが回り始める起点でもあります。