アゲルの教科書 | 第4章 クラス6 — チームを率いる | 36 / 59

ミーティングの進め方(月次PDCAの回し方)

クラス6リーダーシップ

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序論

 当社のミーティングは「集まって話し合うこと」自体が目的ではありません。PDCAシートの中身を決めきる場です。月末のミーティングで翌月の計画(P)を確定し、月の中で15日締めと末日締めの2回、チェック表による点検と改善(C→A)を回す。つまり1ヶ月でP→D→C→A→C→Aと評価・改善が2周する構造になっています。

 この型に沿って進めれば、ミーティングは短く、密度高く、そして決めたことが実行される場になります。本稿では、月次サイクルの各段階でリーダーが何を決め、何を確認すべきかを説明します。

本論

P(月末ミーティング:翌月の計画を確定する)

 毎月末、店舗ミーティングで翌月の月次目標をPDCAシートに登録します。月末には計画入力のタスクが自動で届きます。決めるのは次の3点です。

  1. 売上のボトルネックを特定する

予実ダッシュボードと月次PLを見て、いま売上・利益を最も妨げている要因を選びます。感覚ではなく数字から入ること。あれもこれもではなく、その月に立ち向かうボトルネックを絞ることが計画の出発点です。

  1. 重点目標を選び、詳細方針に落とす

ボトルネックに対する重点目標を選び、詳細方針に「誰が・何を・いつまでに・どうやるか」を具体的に書きます。定性的なスローガンで終わらせず、達成したかどうかを判定できる形にします。ミーティングの議事録もシートに残し、決定と経緯を後から誰でも辿れるようにします。

  1. 合意形成と役割分担

目標は全員が共通の理解を持って初めて機能します。この場で合意を取り、期待することとしないことの線引きを明確にします。合意していない範囲で問題が起きた場合、その責任を現場に押し付けてはいけません。計画段階での合意不足は組織全体の責任です。役割はタスクとして個人に割り当て、曖昧なまま散会しないこと。

C→A(1回目:15日締めのチェックと改善)

 月の前半が終わったら、1回目の点検です。10日にチェック表入力のタスクが届きます。

  1. チェック表を○×で点検する

お客様満足の点検項目を、事実に基づいて○×で付けます。できていないものを×と認めることが改善の第一歩です。体裁のための○は、点検の意味を失わせます。

  1. ×には責任者を決める

×が付いた項目には必ず責任者を登録します。責任者はエリアのメンバーに共有され、本人の担当課題としてタスクに載り続けます。「みんなで頑張る」は誰もやらないのと同じです。

  1. 口コミの要対策を確認する

低評価の口コミは「要対策」としてダッシュボードに表面化します。要因・対策・責任者をその場で記入し、店の弱点を放置しない仕組みに乗せます。

C→A(2回目:末日締めの点検から翌月のPへ)

 25日に2回目のタスクが届き、月末までにもう一度チェック表を点検します。1回目で×だった項目が○に変わったかがここでの焦点です。改善されていなければ、やり方か責任者の負荷に問題があります。そのまま月末ミーティングの議題にし、翌月の計画(次のP)に反映させます。月の締め点検が、そのまま翌月の計画材料になる——この接続が切れないことが、サイクルが「回っている」ということです。

 なお、進捗はPDCAダッシュボードでいつでも確認できます。ミーティングの冒頭はダッシュボードを開き、「原価・人件費の改善点」「目標」「チェック項目」「口コミ」の4つを順に見るだけで、議題が自然に揃います。資料づくりに時間をかける必要はありません。

結論

 当社のミーティングは、月末に計画を確定し(P)、月2回の締めで点検と改善を回す(C→A×2)、月次PDCAサイクルの節目として設計されています。定量的な目標設定、全員の合意形成、責任者の明確化という原則は、PDCAシートに書ききることで初めて機能します。

 1ヶ月に評価と改善が2回転するこのリズムを守り続ければ、問題は小さいうちに発見され、改善は翌月の計画に確実に引き継がれます。ミーティングを「話す場」から「決めて、シートに書ききる場」へ。それがリーダーの仕事です。

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