お客様満足の追求 ホスピタリティについて

序論
経営理念1で学んだ通り、私たちの存在意義はただ一つ、お客様に満足していただくことです。
では、その満足はどこから生まれるのか。料理の質(Quality)と清潔さ(Cleanliness)は当然の前提です。しかし多くの飲食店がその2つを満たしている中で、私たちが差をつけられる領域がホスピタリティ(H)です。
多くの店が「QSC」を掲げる中、私たちは「QHC」という概念を使います。サービスという言葉をホスピタリティに置き換えているのは、単なる言葉遊びではありません。サービスが「決められたことをする」行為なのに対し、ホスピタリティは「目の前のお客様が何を求めているかを感じ取り、先回りして応える」能力です。マニュアルには書けない、人間にしかできない領域です。
本論

① ホスピタリティとは何か
ホスピタリティの本質は洞察力です。洞察力とは、共感力・観察力・分析力の3つが組み合わさった総合的な能力です(詳しくはクラス3洞察力・クラス4〜6共感力を参照)。
ここでは特に観察力に焦点を当てます。お客様が何も言わなくても、その状態を察知して動ける人間がホスピタリティの高いスタッフです。
お客様はほとんど不満を口に出しません。不満がある場合、「なんか居心地が悪かったな」という印象を残して、二度と来なくなります。
そうならないよう、以下の観察力を鍛えて未然に防ぐ必要があります。
② 店内観察チェックリスト
以下はお客様目線で常にチェックすべき項目です。この項目はそのまま金井(AI)のPDCAチェック表になっており、毎月15日と末日の2回、全店が○×で点検します。目指す状態はただ一つ、全項目○です。×が付いた項目には責任者を決め、次の点検までに○へ戻します。

(実際の画面: PDCAダッシュボード「チェック項目」——×の項目ごとに責任者が付き、○に戻るまで追いかけます)
- 清潔感 — 床・テーブル・グラスに汚れはないか
- 笑顔と歓迎 — 入店時に目が合った瞬間、笑顔で迎えられているか
- メニューの配置 — 食べたいものが見つけやすいか、並び順は直感的か
- 提供スピード — 料理の出るタイミングはお客様のペースに合っているか
- BGMの選定 — 1990年代〜現在のJPOPで構成され、極端なロックやバラードを避け、20〜60代全員が不快にならないものになっているか。季節外れの曲がかかっていないか
- 料理の説明 — 何の料理か、どう食べるのがベストかを自然に伝えられているか
- テーブルマネジメント — 汚れた皿をすぐ下げ、テーブルを広く使えるよう配慮できているか
- お会計のスムーズさ — 呼ばれてから会計まで待たせていないか
- お見送り — 最後に笑顔でお見送りし、また来たいと思わせられているか
③ ホスピタリティは才能ではなく習慣
これらのチェック項目を「言われたからやる」レベルではなく、意識しなくても体が動くレベルまで習慣化することがクラス3の目標です。
お客様が何かを求める前に動ける人間は、必ずお客様に覚えてもらえます。名前を覚えてもらえます。「あの人がいる店だから行く」というリピーターをつくれます。これがホスピタリティがビジネスの根幹である理由です。
結論
QHCのHは、私たちがQとCとの差別化を図れる唯一の領域です。料理の質と清潔さは全店が追求します。しかしホスピタリティは、目の前のお客様を本当に見ようとしている人間にしか発揮できません。
チェック表の点検は金井が月2回促してくれます。しかし本当の目標は、点検の日だけ○にすることではなく、毎日が○の状態を習慣として維持することです。お客様の状態を観察し続ける、その積み重ねが、お客様満足を邪念なく追求するスタッフの姿です。
問題フォーム
それでは、この文章に関するいくつかの問題に回答してみましょう。