アゲルの教科書 | アルバイトユース | 15 / 59

ユースプロジェクトの全貌

クラス5アルバイトユース

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序論 ── アルバイトは「主役」である

 多くの飲食店では、アルバイトは「社員の補助」「人件費というコスト」として扱われます。ユースプロジェクトは、この常識を壊すプロジェクトです。私たちはアルバイトを売上を作る最前線の主役と再定義し、店舗運営を極力アルバイトに任せ、社員は「経営」と「商品開発」に集中する体制へ移ります。

 これは社員を減らす話ではありません。社員が最前線の作業から一歩引き、もっと価値の高い仕事に時間を使えるようにする話です。そしてアルバイトにとっては、店の心臓部を任され、時給が上がり、経営メンバーへの道までつながる話でもあります。

■なぜやるのか ── 2つの理由

理由① 一人当たりの営業利益を上げるため

 私たちのKPIは店舗数でも年商でもなく、一人当たりの営業利益です(数字の意識について)。増える利益に対して社員を増やさない。そのためには、アルバイトで回る店を作るしかありません。今後の出店と成長は、このバイトで回るビジネスで伸ばしていきます。

理由② 次の経営者を、現場の中から育てるため

 30年ビジョン①で示したとおり、私たちはホールディングス制の全員経営者モデルへ移行します。事業会社の責任者、エリア長、球場事業部長──ポストは増え続け、経営者候補は常に足りません。供給源が外部採用だけでは、バリューの浸透した組織は作れません。現場を知り、店のバリューを体で理解しているアルバイトこそ、外部採用では手に入らない経営者候補です。

■全体像 ── 4つの打ち手

 ユースプロジェクトは4つの打ち手でできています。この4つはセットです。 ひとつ欠けると「安く回すだけの店」になり、品質も人も逃げていきます。

  1. 揚げと焼きをアルバイトに任せる ── 店の心臓部を移管する。実際の進め方は揚げと焼きをアルバイトへ
  2. 品質と「見え方」を守る ── 任せたときに落ちるものを、商品開発力・セントラルキッチン・制服で守る。品質と「見え方」を守る
  3. 高時給と登用で人を集める ── 最高時給1,500円と社員登用で、良い人に来てもらい、長く働いてもらう。高時給と社員登用
  4. SNSチームで活躍の場を広げる ── 店舗運営の外にも舞台を作る。SNSチーム

 そしてこの4つの結果として、社員は「経営」と「商品開発」へ移ります。社員側がどう変わるかは社員の役割 ── 経営者と料理長へを読んでください。

■役割の再定義

 社員の偉さは「作業がうまいこと」ではありません。アルバイトが主役として輝ける舞台を設計し、利益で結果を出すことです。これはリーダーシップの仮面とPDCAシートで学ぶ「プレイヤーからリーダーへの転換」の、店舗運営における実践形です。

■前提となる2つのルール

■正直に言うと、弱点が2つある

 この方針には、はっきりしたボトルネックが2つあります。品質の低下と、お客様から見たときの見え方です。「バイトだけの店になって味が落ちた」と思われたら、このプロジェクトは失敗です。ここから目をそらさず、3つの対策をセットで打ちます(品質と「見え方」を守る)。

■クラス5のあなたがやること

  1. 任せる設計をする ── 「自分がやったほうが早い」を捨て、責任と裁量をセットで渡す(責任感の養成)
  2. 教える ── 揚げ業務・接客の型を、感覚ではなくマニュアルと基準で伝える
  3. 推す ── 力のあるアルバイトを見つけたら、本人と会社に登用を働きかける。それがあなたの後継者育成の第一歩

 あなたの店から次の経営者が生まれるかどうかは、あなたがアルバイトを「補助」と見るか「主役」と見るかで決まります。

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